読書感想文「蜜蜂と遠雷」について
- 2017年5月15日
- 読了時間: 4分
更新日:11 分前
直木賞受賞作「蜜蜂と遠雷」
「蜜蜂と遠雷」

音楽、つまり楽器や演奏に全く詳しくない者であっても、ここまで心が揺さぶられる小説が他にあるのか——そう思わせてくれるのが、蜜蜂と遠雷です。
この物語は、国際ピアノコンクールを舞台に、そのコンクールに挑む若きピアニストたちの葛藤や成長を描いた青春小説となっています。
物語の舞台は、まさにその国際ピアノコンクール。正直に言って、クラシック音楽に明るくない私にとって「コンクール」と聞くだけで少しハードルが高い印象がありました。
しかし、この作品はまったくそんな心配一ついらなかったのです。ページをめくるたびに、まるで自分が会場の客席に座っているかのような臨場感に包まれ、気づけば息を呑んでいました。
登場するのは、それぞれに強烈な個性と背景を持つ若きピアニストたち。中でも印象的なのが、突如現れた謎の少年・風間塵。彼の存在はまるで嵐のようで、静まり返ったコンクールの空気を一変させます。
「この男子は一体何者なのか?」という疑問が、物語に強烈な緊張感を与え続けます。
とえわけ、演奏シーンの描写はまさに圧巻といえます。音が聞こえないはずの文字なのに、まるで本書の中から不思議とメロディが頭の中に流れ込んできます。指の動きや、空気の震え、観客の息遣い——すべてがリアルで、音楽を知らない人でも「すごい」と感じられるように描かれています。
そして、この物語の真骨頂は「音楽とは何か?」という問いです。コンクールでの勝ち負け、そんな狭義の世界観では収まらない、音楽と人との深い関係が描かれていて、読み終わったあとには、なぜか胸がじんわりと熱くなるんです。
ドキドキするのは、単なる勝敗だけではありません。それぞれの演奏者がこだわり続ける「自分の音」を見つける過程や、限界に挑む姿に、読んでいるこちらまで手に汗握ってしまいます。まるでスポーツ観戦のような緊張感と、青春ドラマのような感動が同時に味わえる一冊です。
もし「クラシックは難しそう」と感じているなら、その先入観をこの本がきっと壊してくれます。音楽の知識なんて何一ついりませんでした。ただ物語に身を委ねるだけで、あなたもきっと、心のどこかで“音”を感じるはずです。
読み終えたとき、静かな余韻とともに、きっとこう思うでしょう——「もう一度、あの演奏を聴きたい」と。
この書籍との出会いは、所用があって大阪梅田のジュンク堂に立ち寄った時のことでした。 平置きのコーナーに積み上げられていた本に目が行きました。普段は小説など読まないのですが、この時なぜか手に取ったまま、10ページくらいパラパラと読んでレジに向かい購入していました。
最近、遠くの方は未だに視力は裸眼で両目とも2.0あるのですが、手元が見えにくくなってきて、歳に逆らうようにして書籍や資料等も眼鏡をかけずに何とかやってきました。
この本を読み始めた時から、初めて「おかん!眼鏡かりるでぇ」と母親の眼鏡を拝借して、深夜まで読みふけってしまいました。 不思議なんです。なんとも単純な自分が恥ずかしいのですが、この本を読んだ後、通勤の行き返りはクラッシックを聞くようになりました。 この本の終盤の盛り上がってくるところで、なぜか涙が止まらない。泣かせるような所ではないはずのところでです。
しかも、どちらかというと脇役に近い28歳の男性の何気ない行動や思いが、ぱぁーっと情景となって目の前に現れるんですよ。コンクール事務局から一本の携帯電話がなるあたりから。
また、クラッシックなんてほとんど興味もなかったので、誰の何という曲なのかもわからないのに、勝手に頭の中で響いてくるんです。
2019年には映画としても全国公開されその注目度の高さに裏付けられるほどの内容となっています。
心を揺さぶられたオススメの一冊

蜜蜂と遠雷(幻冬舎)恩田陸著
また、こちらは絵本です。

非常にページ数が少ないのですが、なんと40周年を迎える超ベストセラー作品です。 本の題名に目が留まりまして購入しました。100万回生きたんですよ、このねこ。
なんで100万回も生きたか。それがこの絵本のミソなんです。 絵本というのは、見て感じるものでもあり、短い文章を読み解いて感じるものかもしれません。
作者が、人間ではなく、ねこを題材に取り上げた理由。 100万回生きたと言う事は100万回・・・。考えさせられる作品となっていました。 映画もすごくいい。本もすごくいいと思う今日この頃です。
心を揺さぶられたオススメの一冊







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